Isidora’s Page
建築日誌
■旧茂木家住宅■    2005年10月06日

水戸偵察のメイン物件が、「威圧的過ぎる」という理由で、余り評判がよくなかったことに意気消沈しております。(笑)

で、余り威圧的にならない建物をアップ。
竣工年は推定元禄年間(1688~1703)。
もとは霞ヶ浦北岸の行方郡牛堀町にあったものを、ここ茨城県立歴史館に復元。
復元年は昭和48年。昭和45年に県指定文化財に指定されている。

平面プランが長方形になっているものを、曲屋(まがりや)に対して直屋(すごや)という。
これは、典型的な広間型直屋で、今で言うLDKタイプとでも言うと分かりやすい。(笑)
大きな特徴としては、のた(字が出ない)付柱といって、そまどりの際、角を丸く削り残した材料が使用されている。

ということなのだが、写真でも良く分からなかったし、現物を見ても分からなかった。(笑)
ああ、精進が足りないな。

ちなみに「そまどり」とは、いや、その前に「そま」とは「杣」と書いて、木材の伐採職人のことを言いいます。
その「そま」が原木を製材することを「そまどり」といい、女二人で歌いながら旅するのは「そまどり姉妹」です。
って、すみません……。またやってしまった。(笑)

で、何はともあれ威圧的にならないようにと思ったのですが、これほど立派な家のこと、やはり当主は組頭、明治時代には副戸長(何のことか?)など村の世話役をやっていたらしい。
そういえばシンメトリーに寄棟屋根に、やや左よりだが越屋根も付いている。……
うーん、充分に象徴主義を全うしているな。
茅葺にだまされてはいけない。(笑)

旧茂木家住宅
旧茂木家住宅全景

玄関から軒裏見上げ
玄関から軒裏見上げ

内観
内観

裏面外観
裏面外観

側面外観
側面外観