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建築日誌
■宝塔(池上本門寺)■    2005年11月06日

実に鮮やかな宝塔である。
つるりとしたデザインでかっこいい!
本門寺といえば、重要文化財である五重塔が有名であるが、小生はこの宝塔が一番好きである。
珍しい形式のものではあるのだが、年代がやや新しいことなどから東京都の文化財指定にとどまっている。
しかし、そんなことと建築的な価値とは、まったく次元が違うのだ。

正式には「日蓮聖人御荼毘所」。
現存しない棟札から、文政11年(1828)の作であると読み取れる。
この場所で、日蓮は荼毘に付されたという、もっぱらのうわさである。(笑)

仏塔には、多重塔と多宝塔がある。
多重塔は五重塔や三重塔が一般的で、中には奈良の談山神社にある十三重塔などもある。
多宝塔とは、根来寺大塔に代表されるように、屋根が二重で、中央がこんもりと円形(上重といいます)になっているもの。
たいていは、その部分が白い漆喰で造られ、何と言うか、饅頭がにゅうっと穴から押出される感じのものです。(どういう説明の仕方だ)
その多宝塔の下層部分を取り除いたものが宝塔である。
この宝塔は、石造などではよく見られるが、木造の形式は数例しか現存しない。(埼玉の慈光寺にあるものは古くて重文指定であるが、規模が小さい)
よって、ここの宝塔は、恐るべき珍しいものと断言していい。

とにかく鮮やかな朱漆喰である。
上層部の組み物も極彩色で、荘厳である。
いうなれば、派手好き。(笑)
まあこれも、幕府との強烈な信頼関係(笑)にあったことを裏付けるものである。
平面が円形のため、外壁に取付く扉にも曲面加工が施されている。
朱と白との強烈なコントラストに、透かし彫りの飾り格子。
でかしたぞ! 信盛!(注:小木新七藤原信盛は、大工棟梁の名)
宝塔は、法華経の説く宇宙の統一的真理の証明であるという。
来日したアインシュタインが、ここを訪れたかどうかは定かではない。(笑)

宝塔(池上本門寺) 
宝塔(池上本門寺)・外観

組み物見上げ
組み物見上げ

唐桟戸アップ 
唐桟戸アップ