Isidora’s Page
建築日誌
■三菱倉庫本社ビル(旧江戸橋倉庫)■    2006年04月23日

♪ ギャラよ~り~高~い 交通費ぃ~ 
(鯉のぼりのメロディーで歌ってください)

いや、ぜんぜん関係ありませんが。(笑)

日本の、伝統的な景観を取り戻すために(?)現在日本橋の上に被さっている首都高速道路をトリハロメタン。
いや、取り払おうとする動きがある。(笑)
これは、奥田碩日本経団連会長らと小泉首相との会談の中。
果たしてあの高架がトリハロメタン(←しつこい)、取り払われたとき、日本橋界隈は日本の伝統的な景観を取り戻すのであろうか? と、驚いてしまいます。
これは実に疑わしい。
いや、疑わしいどころか、日本の伝統的景観と言うものが、こうまで曲解して認識されているということに小生はとってもとっても驚くのである。
驚きはトキメキである。
「日本橋がときめいたって、いいんじゃないか!」 
と、こんなキャッチコピーまでが浮かんでくる。(笑)

で、現在高架に邪魔されている、日本の伝統的建築物を紹介します。(笑)

三菱倉庫本社ビル(旧江戸橋倉庫)
昭和5年(1930)竣工。
設計は三菱倉庫建築課。
施工は竹中工務店。
RC造6F建て。地下1F。
水辺に浮かぶ、豪華客船をイメージて作られたと言われる。
まあ、当時としては「トンデモ馬鹿」建築の一つだろうな。

分離派ならびに、表現主義のデザインをあからさまに模している。(笑)
聳え立つペントハウスと、半円アーチのポツ窓に角の曲面壁。
丁寧なことに、張り出しバルコニーまで付いている。
低層部は、大谷石風(?)のビシャン・小たたき・のみ切り風(?)で、重く重く、ずっしりとした大地の安定感。(水に浮かんでいるはずなのだが/笑)
これぞ、艦船式ビルの典型と言った感じ。
いやー、かっこいい!
何を隠そう、小生はこの手の建物が大好きなのである。(笑)

事務室、食堂、陳列室、書庫、トランクルームなどが併用された、いわば複合ビルである。
このトランクルーム、日本初の試みだということだ。
今でも警備が厳しく、人や車の出入りが激しい。
これも、現役バリバリの働く建築である。
外観は綺麗に管理されているし、デートスポットにもよい。(笑)

遠目から見ると、屋上になにやら円形ドームのようなものがあるのだが、よく分からない。
まさか天体望遠鏡があるわけではあるまいが、遊び心とパクリ心満載の日本の伝統的建築である。(笑)

 
三菱倉庫本社ビル(旧江戸橋倉庫)遠景
近景 
三菱倉庫本社ビル(旧江戸橋倉庫)近景

玄関アップ 
玄関アップ

裏手からの外観
裏手からの外観

外観アップ(その1)
外観アップ(その1)

外観アップ(その2)
外観アップ(その2)