♪ 森トンカツ、泉ニンニク、かぁコンニャク、まれ天丼、静かニンジン、ねむぅルンペン、ぼろ、ぼろシャツ~!
ご存知、ブルーシャトーの替え歌である。(笑)
小生の世代であれば、誰しも知っている名曲中の名曲。
元歌のブルーシャトーよりも、場合によってはこっちの方が有名ではないか?
と思われるくらい、昭和歌謡史に残る名歌である。
と、そんなことはどうでもよい。
この間は、大仏様の祟りにあって風邪を引いてしまった。
おかげさまで風邪は治ったものの、今度は仕事が混乱している。
祟りはそうやすやすと納まらない。
明日あたり、古傷を探られるような電話が来そうで、なんだか胸騒ぎがする。(笑)
明治36年(1903)竣工。
レンガ造2F建て塔屋1F。
設計者は、岡田時太郎。辰野金吾と同郷で、旧三笠ホテルの設計で名高い。
牛久に行ったのは、何も大仏様を拝むためだけに行ったのではない。
実は、ワインを飲みに行ったのだ。
……と、少々見栄を張ってみる。(笑)
実際は、ワインも飲んだがその数倍ビールを飲んだ。
小生はビール党である。この腹を見たお方ならばすぐにがってんが行く。
牛久には、名高い牛久シャトーがある。大仏もある。いや、詰まるところこの二つしかない!
雨に打たれはしたが、この両者を見られたのだから本望である。
郵政民営化を見られずとも、このまま死んだってかまわない。(笑)
この建物は、電気ブランで有名な浅草の神谷バーの創始者、神谷傳兵衛が開設した「神谷ぶどう園」の本館である。
立派な、フランス・ルネサンス様式。
板垣退助、榎本武揚なども訪れたという。
左右の両翼にはマンサード屋根を載せ、中央右寄りに偏心した時計塔がランドマークとなる。
シンメトリーを崩したところなど、設計者のデザインセンスの良さが伺える。
神谷傳兵衛が、始めて手がけたワインが「蜂印香竄葡萄酒」というものである。
これがのちのハチブドー酒となる。
どうりでぺディメントの鏝絵には、葡萄と蜂の絵柄が象られている。
見事なものだ。美しい。本当に美しい!
当時としては、超一級のデザインである。いや、今でも充分に通用するデザイン。
入り口のアーチをくぐると、横にドアがある。
ドアの上には、またもや見事な鏝絵。
しかしこれまた不思議? この鏝絵は蜂ではなく、トンボのようである。
なぜだろう? まさか蜂とトンボを間違えはしないだろう。……
誰かに聞きたいけれども、酔っ払いなど相手にされない。
そうこうしている内に暗くなる。
小生はビールを浴びながら、ブルーシャトーになるまでトンボを眺めていた。(笑)
※ちなみに鏝絵については、素天堂さんの神戸異人館めぐりに触発されました。この場を借りて、お礼申し上げます。
牛久シャトー(旧神谷酒造醸造場)・全景
夜景
ぺディメントと時計塔
ぺディメントの鏝絵(葡萄と蜂)
玄関内部(奥に見えるのが旧醗酵室である)
摩訶不思議なトンボと葡萄の鏝絵