■水車小屋■ 2005年09月25日
働く建築が好きである。
建築そのものが、せっせと働いている。
これは人様の手がまったくかからない、近未来的建築のことを言っているのではない。
あくまでもアナログで、ほんの少しだけ人様の手を楽にする建築のこと。
そういう人に、わたしはなりたい。(笑)
配水塔が意外に受けたので、水に関連する建物をもうひとつ。
水車小屋
竣工は幕末か明治の初期と見られている。
もと、茨城県那珂郡三方町諸沢の菊池家で使用されていたも。
あの、菊池寛の実家である。(うそ)
現在は、水戸の茨城県立歴史館の低い低い場所にある。
いやー、これも本当にいい仕事をしている。
寄棟茅葺屋根の2F建てである。
裏手に懸樋があり、落下する水力で水車を回している。
なぜ水車を回しているかといえば、カッコいいからである。
(んな訳がない)
そば粉などを挽いて、れっきとして働いているのだ。
内部には大小4個の石臼があるらしい。
そのうちの一番大きなものが、そば粉を2階へ送りあげて、それを下の臼へ落下させる仕組みである。
紅茶を高~く上げて、テーブルの上の小さなカップに入れる業があるが、あんな感じだろうか?
中が見られないのが残念だが、廻りはこぼれたそば粉だらけで、掃除も大変そうだ。(笑)
水車小屋・正面
水車拡大
側面