■日比谷ダイビル■ 2005年12月12日
今日、ちょっと日比谷へ寄って見た。
日比谷には彼女がいる。
もうずいぶん会っていないので、久しぶりに会いたくなった。
突然行ったら驚くだろうか?
ちょっとわくわくしながら、途中下車して内幸町で降りた。
でもこの彼女、ちょっと変わった顔をしている。
いや、かなり変わった顔をしている。
なんと、ブタ顔なのだ!
でも可愛いのである。
なかなか、評判もいい。
まったく、タデ食う虫も好き好きとはこのことを言う。(笑)
日比谷ダイビル。
竣工は平成3年(1991)。
設計は、日建設計の沼口行秀。
渡辺節が設計した「大阪ビル1号館」の跡地に建てられた。
(大阪ビルを略して、大ビルと呼んでいた)
大ビルは、昭和2年(1927)の竣工。
この変な顔のオブジェ群は、元の大ビルのファサードに飾られていたものである。
取り壊しの際、再利用のために保存されたもの。
この辺の事情は藤森先生の『建築探偵・東奔西走』に詳しい。
興味のある方は、そちらを参照していただきたい。
それにしても驚くのは、この顔の製作者がなんと村野藤吾だということである。
なんとも、ビッグ・ビッグな名前である。
村野は、当時渡辺節の事務所でデザイン担当をしていた。
藤森先生は、直撃インタビューの中で村野にその制作理由を尋ねている
理由は以下の通り。
「半世紀も前のことわすれちゃったよ。でもかわいいでしょ。」
大御所は、茶目っ気たっぷりである。
でも、本当の理由は覚えているけれども恥ずかしくて言えないのかもしれない。(笑)
彼女と別れて、有楽町駅まで歩く。
有楽町はそごう口が分かりやすい。
そう言えばこのそごう、ずいぶん前からビックカメラに変わっている。
駅の口は「そごう口」から「ビックカメラ口」に変わったんだろうか?
ビックカメラ。
そうだ、思い出した。
このそごうも設計は村野藤吾なのである。
なんともまあ、ビッグ・ビッグなお話である。(笑)
彼女の顔アップ
集団断頭台
さらし首
壁面に飾られた顔
レリーフの保存(その1)
レリーフの保存(その2)