Isidora’s Page
建築日誌
■桃華楽堂(楽部音楽堂)■    2006年01月21日

最近、皇室典範の改正問題で揺らいでいる。
どうも、髭の殿下がよけいなことを言って波紋を呼んでいる模様だ。(笑)
女性・女系天皇を容認できるか?
賛成派、反対派、それぞれ面白い議論を交わしている。
しかし、皇室そのものは誰も否定していない。
だから小生も賛成することにする。←ウソだけど。(笑)

そんな最中、心配なので皇居へ行って見た。(笑)
皇居東御苑。
ここには皇室典範改正問題よりも、はるかに厳かな建築がある。
「皇室警察本部(旧枢密院)」
決死の覚悟で潜り込んだ皇居であるが、警備が厳しく見る事は叶わなかった。(泣)
で、仕方がないので「桃華楽堂」を取り上げる。
いやー、これもかなり「厳かな」馬鹿建築である。(笑)

昭和41年(1966)竣工。
設計は今井兼次+宮内庁管理部。
今井兼次は、ガウディ論で有名な建築家。
この建物は、寡作な今井の総決算・代表作として有名である。

とにかく変な建物なのだ。(笑)
綺麗なんだけれども、どうも可笑しな形をしている。
香淳皇后さまの還暦を記念して建てられた音楽堂で、ご自身が「桃華楽堂」と命名したと言う。
皇后様のお印は「桃」であるので、桃の花弁を模ったものであろう。……
と思いきや、説明書きには「テッセンの花弁」と書いてある。
うーん、デリカテッセンなら知っているが、はて? テッセンとはどんな花だろう。……

八角形の各辺には「風水火」「春夏秋冬」「鶴亀」「雪月花」「楽の音」「松竹梅」「日月星」「衣食住」の図柄が描かれているらしい。
陶片で作ったモザイク画である。
気の遠くなるような手仕事だ。
残念ながら、全面を見る事は出来ない。(後ろへ廻れない)
確認できたのは、4面だけである。(何の図柄か、想像してみてください)

なるほど、前面に飛び出したホワイエのデザインがいけないのだ。
どうも、寺のようで、葬祭場のようで……
別の機能のものを、単に合体させているだけ。
まるで、仮面ライダーに出てくるショッカーの怪人のようだ。(笑)
リバティ・バランスである。
いや、アンバランスなのである。←すいません、枯れてます。
でも、このアンバランスさ、なかなかいい味を醸し出している。
そう言えば、皇室典範有識者会議。
このメンバーも、なかなかいいアンバランスだなぁ~。(笑)


全景 
桃華楽堂・全景

正面 
正面

テッセンの花弁 外観(斜めアングル)
 テッセンの花弁          外観(斜めアングル)

モザイク画
モザイク画