■元町カトリック教会聖堂■ 2007年01月04日
みなさま、あけましておめでとうございます。
本年も、どうぞ宜しくお願いいたします。(ぺこり)
元日に函館へ里帰りした。
2年ぶりである。
二日の夜に戻ってきたから、ゆっくりと滞在できなかったが、二泊すると色々と大変なのでとんぼ返りの方が小生には都合が良い。
いや、一泊したのだから「とんぼ返り」とは言わないのだろうか?
何せ正月料金で、温泉宿の請求を見て声がひっくり返り。……(笑)
帰省の目的はデートである。
お袋と二人だけのデート。(笑)
近場の湯の川温泉に一泊して、ただ食事をして寝ただけである。(お布団は別)
ちょっとしたお忍び気分で、まあ、これはこれでそれなりに有意義なわけであった。(笑)
ということで、いつものように少しだけ散歩が出来た。
一昨年の函館篇日誌(mixi)となるべくかぶらないように、しばらく
函館篇が続きますよ~。
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元町カトリック教会聖堂。
竣工は明治42年(1909)頃、大正13年(1924)に再建される。
レンガ造・RC造1F建て。
隣接する司祭館は2F建てである。
設計者は不詳。
施工は、木田保造(木田組の創設者)
函館には、木田の施工した建物は少なくない。
☆
何度でも言うが、函館は大変エキゾチックな街である。
特にこの元町界隈は、世界中の宗教建築が林立する「デペイズマン」な空間なのである。(笑)
この元町カトリック教会を始め(パリ外国宣教会メルメ神父の布教による)、すぐ向かいには東本願寺があり、そのまた向かいにはロシア正教のガンガン寺(ハリストス正教会)と続く。
その隣にイギリス系の聖ヨハネ教会があり、やや坂を下りるとアメリカ系の旧日本メソジスト教会、そして極め付けに「中華会館」の閉鎖的な煉瓦壁が立ちはだかる。
まさに、宗教建築のデパート街である。(笑)
信者になりたいお方は、お得な一巡チケットを利用して、ゆっくり説法を聴いてからでも遅くない。(?)
見事なゴシック建築である。
明治10年、この土地に壮大な木造の聖堂が完成されるが、40年大火で消失。
明治42年ごろに、ゴシック様式のレンガ造聖堂が再建される。
しかし、これも大正10年の大火によって消失し、残った外壁煉瓦を鉄筋コンクリートで補修し、大鐘楼を増築したのが現在の建物である。
外観は八角のとがり屋根の鐘楼が元町のシンボルとなっている。
頂部には風見鶏が聳え立つ。
いや、実際に風を見ているのかどうか分からないが、とにかくリアルな鶏である。(笑)
妻壁の尖頭アーチは、元は本格的な薔薇窓の付いたトレサリーであったが、昭和47年に取れサリー、いや、取り去られて玄関がついた。(笑)
流行のイルミネーションもついて、なんだかとってもアクセサリー。(すいません)
外観からでは分からないだろうが、内部はラテン十字型の3廊式となっている。
とてもとても、厳かなのである。
天井は交差リブヴォールト、側廊は尖頭ヴォールトと、ゴシック様式特有の垂直性を醸し出している。
祭壇は、チロル地方の木彫で、ローマ法皇ベネディクト15世からの寄贈であると言う。
お返しに、チロルチョコを贈ったと言う話もなくはないが、おそらくガセであろう。……(笑)
ああ、内部の写真をお見せ出来ないのが残念である!
どうしても見たいと言うお方は、ぜひ信者になってミサにお立ち寄りください。
元町カトリック教会聖堂
鐘楼見上げ
鐘楼への螺旋階段