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建築日誌
■国立新美術館■    2007年01月28日

先日、打合せの帰りにあそこへ立ち寄った。
あそこである。
と言っても、昼間からエッチな場所ではない。(笑)
話題の国立新美術館。
総工費350億円の無駄遣い、いや、世界に誇るりっぱな現代アート!(笑)
いや~、黒川先生、久々のヒット作ですな!

「機械の時代から生命の時代へ」
黒川紀章は、いたるところでこのコンセプトを披露している。
しかしながら生命を感じられたのは、申し訳程度に植えられたケヤキだけだった。(笑)
相変らず、機械的である。
無機質である。
建築と自然との強制を、じゃない、共生を計る(笑)フラクタルなカーテンウォールが最大の目玉!
そういえば、確かに生命感あふれる妊婦のお腹に見えなくもないな~。
いや、メタボリックシンドロームの、小生の腹にもそっくりなファサードである。(笑)

黒川がメタボリックシンドローム、いや、メタボリズムを言い出してから随分時がたつ。(書き間違いが多くてすみません/笑)
クイズダービーに出る前から言っているから、かれこれ、35年以上は優に超えるなぁ~。
かの中銀カプセルタワーも、メタボリズムを標榜した記念碑的作品である。
しかしながら、生き物のように増殖するどころか、今では解体の憂き目にさらされている。
いや、生命にとっては「死」は必然だから、解体もメタボリズムの理念に合致するのか?
まあ、建築家は言ってることとやってることが往々にして違うのが常識ですから。……(笑)

とは言うものの、さすがに驚きのデザインである。
かっこいいのである!
きゃ~! 黒川先生、素敵!!(笑)
かの野暮ったい安藤忠雄の表参道ヒルズなどものともしない。(笑)
黒川先生、表参道ヒルズは市民に向けた空間が少ないと批判していたのが、ここでは建築面積の1/4程度もアトリウム空間に費やしているから大したものだ。
まったく、美術館の常識を超えている。
また、個別の収蔵品を持たない、公募による企画展だけを行う美術館だと言うから、これまた常識を超えている。
そのこけら落としが、なんと「黒川紀章展」なのである!
ああ! すこぶる常識を超えている!!(笑)

とにかく、一度は訪れたいおしゃれなスポットである。
3Fへ行くと、何らや大層な行列が出来ていたが、これは美術品を見るための行列ではなかった。(笑)
何とかという、三ツ星レストランなのだそうである。
うーん、やっぱり何か勘違いしているな~。(笑)
そもそも、財政難のこの時期、何で新しい国立美術館を作らなきゃならなかったのだろう?……
いや、そんな根源的なこと考えてたら、建築家は生きていけませんからね。(笑)

国立新美術館 
国立新美術館

国立新美術館

国立新美術館 

国立新美術館 

国立新美術館 

国立新美術館 

国立新美術館 

国立新美術館
国立新美術館・内部


清掃ロボット スパイダー!(『新建築』2007 1月号より抜粋)