政治の世界には3つの坂があるらしい。
上り坂と下り坂……
そして、「まさか!」という坂である。
☆
――という迷言を発したのは、元総理大臣小泉純一郎氏である。(笑)
このところ、本当にその「まさか」が続いているから政治は面白い。
しかし、面白いからといって笑ってばかりはいられない。
政治に停滞は許されない。
バラエティー化された劇場型政治に、国民は「いささか」嫌気を感じているのだ!
って、すいません。
坂が4つになってしまいました。(笑)
☆
さて、函館は坂の多い街である。
特に、函館山山麓に広がる西部地区は、上り坂と下り坂の数がちょうど同じになる不思議な街である。
ん?
いや、わかるお方だけお笑いください。(ぺこり)
この建物は、八幡坂という上り坂にひっそりと建っている。
いや、下り坂でもいいんですが。(笑)
八幡坂は、もともと八幡宮があることに由来するらしいのだが、いまでは八幡さまは移転してその名前だけ残ったらしい。
ちなみに移転後の八幡さまは、エビス坂の上にあります。(って、嘘ですよ~!)
☆
旧北洋相互銀行。
大正12年(1923)竣工。
RC造、2F建。
設計者は不詳。
座布団は運ばないが、現在は山田さんのお宅となっている。(笑)
銀行といえば、石造か煉瓦造。
堅牢な外壁に、古典様式のオーダーを織り込んだ、いわゆるネオクラシシズム系のデザインがまっ先に想起される。
しかし、この座布団を運ばない山田さんのお宅は、古典様式からきっぱりと手を切った近代合理主義的なモダニズム建築なのである。
もともと大火の多い函館の街は、大正10年の大火を契機に木造からRC造などの耐火建築へと移行する。
この建物もその遺産の一つ。
そういえば、最近建築建材の耐火性能のインチキが発覚しているが、お前らいったい「何シトーかい!」と嘆きたくなる。
……すいません、まだ引きずってます。(笑)
大正10年の火災により焼失した軒数は2,141戸と資料にある。
昭和9年の大火は何と24,186戸という記録で、これが函館では最大級の大火である。
☆
シンメトリーなデザインで、窓を小さく、かつデコレイションを最小限にとどめている。
いかがでしょう?
かっこいいではありませんか。
パラペットは、わずかに傾斜させて陸屋根を思わせない配慮などがなされている。
水平ボーダーには、花飾りの円形模様を連続させているのもおしゃれ。
「真っ白なドレスに、ただフリルだけを施したような清楚なデザイン!」
ああ!
なんと素晴らしいことでしょう。(いや、この比喩のことです)
表現主義からモダニズムへの移行過程を示した貴重な建築。
と、宗男は堅く信じている。(笑)
☆
正面玄関には風除室が付いており、これは北海道では当たり前に見られる構造。
しかも、側面から出入りするなど、小ぶりながらもバロックのイメージを醸し出している。(笑)
二人で尋ねる場合は、いったん左右にわかれて玄関へ入る。
そして、風除室で再び出会う。
ああ!
なんてロマンチックなんでしょう。
♪かぜよけ室ぅ~で、逢いましょう……
なんて歌は流行りませんでしたが。(笑)
銀行の後は洋裁学院に転用され、紆余曲折の後(って、よく知りませんが)山田さんのお家になったらしい。
銀行を住居にするなんて、座布団運びは意外ともうかるのね!
って、つまらない詮索をして申し訳ございません。(ぺこり)
どうやら、左側の住居を利用して何かお店を開いているようだ。
まさか、落語の寄席でもやっているわけないだろうね。(笑)
(↑ ここ、落ちだよ!)
【所在地】北海道函館市末広町18-11 グーグルマップ
旧北洋相互銀行・外観その1
外観その2
外観その3
左右の入り口がある正面
斜めアングル