Isidora’s Page
建築日誌
■中華会館■    2007年12月06日

このところ、ミシュランガイドなるものが話題に上っている。
はじめ聞いた時、「見知らんガイド」と聞こえたのは宗男だけでしょうか?(笑)
なんでも、覆面をかぶった調査員が、カタコトの日本語で、鉛筆なめなめ、メモを片手にお店に現れるという。(←かなり風評にだまされている)
店側は☆が欲しいので、サービスを良くするとも?
これからは覆面をかぶってレストランへ入れば、誰でも一流のサービスが受けられるかもしれない。(笑)
いえいえ、よい子は決して真似してはいけませんよ。
特にコンビニや銀行へ行く時には、覆面を取ってから入りましょう。(笑)

その、見知らんガイド。
ミーハーな宗男はさっそくページを捲ってみた。
いえね、すでに売り切れで手に入らなかったので、喫茶店で座り読みしたんですが。(笑)
ほうほう、ふむふむ。
はは~ん、なるほど。……
と、唸り声は出るものの知らない店ばかり。(笑)
やたらと日本料理とすし屋が多いのに驚きました。
中華はたったの5件。
と、思いきや……
おお~!
ありました~、中華で一件!!
☆☆二つです~。
ここ、一度だけごちそうになったことがあるんです。
まだ☆☆がつく前でしたが、こっそり料理の写真を撮っていたのよ~。
うーん、今回はメタボファン必見の建築日誌だな。(笑)

  中華会館
ねえ、おいしそうでしょう。

さて、中華会館である。
えっ!
ずい分雪が多いって?
はい、ここは北海道ですもの。
いや、だから「東京見知らんガイド」とは全く関係ありませんよ。
しかも、中華料理店でもございませんし。(笑)?

函館中華会館。
明治43年(1910)竣工。
煉瓦造、平屋建て。
設計は朱英(ツーイン)。
施工は中国人大工、および工藤弥寿治ほか。
煉瓦は、イギリス一枚半積みである。

一見高級中華料理店にも見えなくありませんね。(笑)
でも違うんです。
中華会館とは、主として華僑の集会所として使われ、会議や親睦を高める目的の建物のこと。
そして函館中華会館は、内部に豪華絢爛たるあの「関帝廟」が置かれているのだ。
横浜、神戸などの中華会館が、どれも戦後に再建されたものであるのに対して、ここ函館のものは建築当時のもの。
一部十勝沖地震(1968)で崩壊したものの、ほぼ原形に近く修復され、純中国様式としては「日本で唯一」の貴重な文化遺産なのである。
屋根瓦、石材の一部は地元で調達されたが、その他ほとんどの部材は中国から運ばれたものだという。(おお!)
また、小屋組には釘を一本も使用していない。(すごい!)
さすが中国4千年の歴史は奥深いですね~。
料理だけでないんです。(笑)
関帝廟については、横浜関帝廟を参考にしてくだいね。

この関帝廟、実は永いこと幻の建築として知る人ぞ知る、知らない人は全く知らない存在だったのだ。(当たり前だ)
風変わりな中国式の建物は昔からあるが、誰も中を見たことがない。
高級中華料理店の前はよく通るが、中へは一度も入ったことがない。
というあれと同じです。(笑)
中にはきっと、お宝が……
と、噂さされていたが、昭和53年(1978)日中平和友好条約が締結されたのを記念して初めて3日間の無料公開がなされる。
上野のパンダの行列と同じくらい並んだという。(笑)
というのは大げさですが、観覧者は5,800人以上もあったらしい。
宗男も度胆をぬかされました。
いや、宗男が行ったのはずいぶん後ですが。(笑)
その後、有料にて一般公開されるものの、昨今では日中関係のごたごたに加え、不景気と、それから、あの~ その~
と、いろいろとあってピシッとじょっぴんをかっている。(注:鍵をかけていると言う意味です)
内部をお見せ出来ないのが残念ではあるが、横浜の関帝廟のミニチュアが、そっくり中にあると思っていただきたい。

大屋根の棟に乗っているのは、「しゃちほこ」ではなく「吻」(ふん)と言います。
沢尻エリカさまが、「別に~」の次によく使う言葉と同じです。「フン」(笑)
このフンは、生きていないので「フン」はしませんが十勝沖地震で粉(フン)砕されました。
また、塀の笠木には鳩が乗っています。
これも生きていないので「フン」はしません。(笑)
昔はこの塀の中に六角形屋根の中国風便所があったのですが、それも地震でフン砕されました。(しつこい)
多くの人々が憤(フン)慨したとのことです。(ああ~、もう/笑)
それにしても、この煉瓦色と陶製グリルの緑色がマッチしてますね~。
今では観光客はほとんど訪れないが、函館自慢の逸品である!

あっ、そうそう。
逸品で思い出しましたが、上のお料理の写真、お店の名前を書くのを忘れていましたね~。
でも、見知らんガイドの宣伝になるのも嫌なので、ここでは伏せておきますね。(笑)
値段はちょっと高めですが、どうぞ皆さん、奮(フン)発してください。(ぺこり)

【所在地】北海道函館市大町1-12 グーグルマップ

中華会館 
中華会館

中華会館
斜めアングル

中華会館
中央玄関

中華会館

中華会館 

中華会館

中華会館
吻(フン)。正式には「正吻」と言います。日清製粉とは関係ありません。

中華会館

中華会館
ラーメン模様の扉。これは、雷紋(らいもん)と言います。

中華会館
陶製のグリル(飾り格子)