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建築日誌
■歌舞伎座ぁ~!■    2006年08月05日

暑い!
暑いと言えばなおさら暑く感じるが、暑いものは暑いのだ。
これを涼しいといえばウソになる。
ボクシング界では嘘がまかり通っても、小生は絶対ウソなど付かないぞ!!(笑)

と、あまりの暑さのせいで、戦意喪失。
ちょっと仕事の手をやめて日記更新いたします。(なに、仕事は夜中にやればいいや/泣)


さて、歌舞伎座である。
歌舞伎座!
歌舞伎座!!
ああ! 歌舞伎座!!!
それにしても、このデザイン、暑すぎる。
どう見ても、夏向きのデザインではない。(笑)

日本の伝統芸能である歌舞伎を演じるには、その舞台は、やはり歌舞伎にふさわしいデザインとしなければならない。
相撲をとるなら国技館。
歌舞伎をやるなら歌舞伎座。
ロックを聴くなら武道館。ん?(笑)
建築は、中身と一心同体でなければならない。
卵パックからスパゲッティーが出てきたとしたら、世間の笑いものになるだろう。……(意味不明)

そんなわけで、設計者の岡田信一郎は考えたのである。
いったい、歌舞伎にふさわしいデザインとはなんであろうか?
ギリシャ様式か?
ルネサンスか?
エジプト? メソポタミア?
はたまた、アールヌーボーか?……

その答えがこれである。(笑)
何というか、帝冠様式とでも言おうか、城郭のようで、チンドン屋のようで。……(笑)
竣工時の概要書には「桃山式に近代的手法を加味したるもの」と記されていたという。
そうか! 桃山か!!
納得、納得。でも、ん?(笑)
さすが、岡田信一郎である。
さすが、建築界のスーパースター!
口八丁手八丁の鬼才!
見事に桃山時代の城郭と社寺建築と鉄筋コンクリートをチンドンさせ、「歌舞伎座」以外の何物でもない、まったく新しいバロック様式を完成させたのだ!(笑)
※岡田信一郎については、鳩山会館(旧鳩山一郎邸)の項を参照。

竣工当初は、真ん中に一際大きな千鳥破風が取り付いていた。
戦災で消失したあと、昭和26年、吉田五十八(いそやといいます。直木三十五とは無関係/笑)が改修を手がけた。

大正13年(1924)竣工。
設計は岡田信一郎。
施工は大林組。
SRC造、4F、B1F。
登録有形文化財に指定されている。

しかしながら、この登録有形文化財、老朽化のため建替えの話が出ている。
さて、どう料理されるか?
今から楽しみでしかたない。(笑)

歌舞伎座全景
歌舞伎座・全景

正面アップ
正面アップ

唐破風 
唐破風

歌舞伎稲荷大明神 
歌舞伎稲荷大明神

大きな懸魚 
大きな懸魚

夜叉ヶ池 
夜叉ヶ池